誘導のテクニック



誘導とは問題を出し、回答者からの質問に答えることです。
どんなに素晴らしい問題でも、ここで失敗してしまっては台無しです。
ここでは誘導する際の注意点などを紹介します。
ただしここでは前2章のように多くのことを語れません。
誘導は設問ほど複雑なテクニックを要しないためでもありますが、
私がいまだに誘導を苦手としているせいです。
ですので、誘導のごく基本的なテクニックを載せることとします。

@長引かせない
誘導の失敗の最たるものは長引きすぎることでしょう。
ウミガメは多くの場合、出題から1時間以内に正解が出るものがほとんどです。
1時間を超えると、多くの回答者は集中力が低下してきます。
これを目安として、長くとも1時間以内には正解が出るように誘導しましょう。
ただし、どんな問題でも1時間以内なら良いという訳ではなく、
30分以内に終わるべき問題もあります。基本的に、解説が短く当てるべき要素が
少ない問題ほど早く終わらせるべきでしょう。
特に初心者の方の場合は30分以内を目標とした方が安全です。

A「重要」と「重要でない」
ウミガメは基本的に「イエス」と「ノー」で進行するゲームですが、
それ以外の言葉を付け加えてもかまいません。たとえば非常に肝心な質問に対し
「イエス。重要です」と答えたり、逆にイエスでもノーでも成立する質問に対しては
「イエスですが、重要ではありません」「関係ありません」などと
答えるのが良いでしょう。これにより重要なポイントとそうでないポイントが
明らかになり、回答者の質問の方向性が定まるのです。

B部分的に「イエス」
誘導終盤になると回答者から長い質問を受ける場合があります。
質問文全体がイエス、もしくはノーになるなら問題ありませんが
部分的にイエス、もしくはノーになる場合があります。そんな時には
「イエスですが、○○ではありません」や「ノーですが、××はイエス」というように
部分ごとに答えましょう。こうすればより回答がスムーズになります。

Cさりげなくヒントを出す
何度も言うようにウミガメは「イエス」か「ノー」で答えるゲームです。
しかしながら本当に「イエス」か「ノー」だけで答えていると
多くの場合、長引いてしまうのが現状です。これを防ぐためには
質問に答えるとともにさりげなくヒントを出してみましょう。
特に初心者のうちはヒントを大目に出すことをお勧めします。

D曖昧に答える
誘導中にイエス、ノーでは答えづらい質問が来ることがあります。
そんな時には無理にイエスかノーで答えるよりも、「どちらとも言えません」
「どちらかと言えばイエスの方が自然です」「人によってはイエス」
「時と場合によってはイエス」というようにあえて曖昧に答えてみましょう。
こういった曖昧な答えをすると回答者は「別の方向から考えた方がいいな」
と思ってくれるはずです。結果的に「重要ではありません」「関係ありません」等の
返答と同じように質問の方向性を導くのに役に立ちます。
ただし、こういった答えはどうしてもイエスかノーで答えられない質問に対するもので
原則としてウミガメはイエスかノーで進行するゲームであるということを忘れないでいてください。

E正解判定
どこまで事実が明らかになれば正解と見なして良いのか。これも重要です。
細部を当てようとすると長引いてしまいますので、「大筋があっていれば正解」とするのが
比較的安全策です(もちろん大筋すぎてもいけませんが)。たとえば

【問題】
あるダンサーが劇場の舞台で踊っている最中に何者かに狙撃され、死亡した。
目撃者によると拳銃はダンサーを狙うように小窓にテープで固定されており、
引き金にはロープが結んであった。その先は輪になっていた。
さらに地面の上では目覚まし時計が鳴り響いていた。
犯人は誰か。


【解説】
ロープにはカツオブシが結びつけられており、犯人は飼い猫に
目覚まし時計が鳴ったら食べてもいいと指示しておいた。
猫がカツオブシに飛びかかると重みで引き金が引かれる。
猫はカツオブシをくわえ逃走。なぜそんな回りくどいことをしたのか。
犯人は被害者と一緒に舞台で踊っていたからだ。
後に被害者には多額の保険金がかけられており、
それを他のダンサーが受け取ることになっていたことが判明した。


この問題ですと、「ベルが鳴るととエサを取るように動物を調教する。
目覚ましが鳴ると動物はエサを取ろうとロープをひっぱる。 銃が発射されダンサーは死亡。
動物は銃声に驚いて逃げ出す。他殺に見せかけようとしたダンサーの自殺だった」
という点が合っていれば正解として良いでしょう。動物が犬でも鳥でも成立するからです。
どこまでを当てるべきなのか、初めのうちは分からないことも多いと思います。
そんな時はウミガメ向きのネタでも述べた通り解説を簡略化(2〜5行程度)してみることです。
そうすればその話の要点がどこにあるのか分かりやすくなるからです。


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